図解師★ウルフです!
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「西野亮廣エンタメ研究所」2020年12月21日の記事
(以下西野亮廣さんの記事の引用です)
こんにちは。
声優としてお呼びしたカジサックに、「お前の声なんか求めてないねん」と言ってしまったキングコング西野です。
#お前が呼んだんだろ
さて。
昨日は少し堅苦しい話をしてしまったので(マーケティング講座の後に書いたから)、今日は『散々っぱら広告を仕掛けた結果、最後は、こんなところに着地しました』という報告をしたいと思います。
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▼ 『デザフェス』で学んだ「商売の本質」
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最近は忙しくてなかなか参加できていませんが、数年前までは、毎年『デザフェス』に参加していました。
『デザフェス』というのはクリエイターのフリーマーケットで、参加者は皆、ブース代(場所代)を支払い、そこで自分達の作品を販売します。
『デザフェス』の面白いところは、「お客さんがひっきりなしに流れている」という点です。
こうなってくると僕の大好物である『実験』がし放題で……たとえば、1時間おきに作品数を増やしたり減らしたりしながら“ジャム理論”(多すぎる選択肢は決断を鈍らせる)を検証したり。
#本当に楽しかったな
「作品数」「作品の並べ方」「在庫のチラつかせ具合」によって、お客さんの入りが如実に変わるので、データは取り放題。
この時、大切なのは、「ハズレのデータもキチンと取っておくこと」。
「これは上手くいかないだろうなぁ」というパターンも試して、お客さんの入りの悪さを確認して、「やっぱり上手くいかない」と確信に変える作業が重要です。
1日もやれば自分のブース(店)のデータが取れるので、二日目は他のブースをまわり、『上手くいっていないブース(店)の共通点』をリストアップします。
もちろん、「作品そのものの強度」がモノを言う世界です。
しかし、『届け方(売り方)』の上手い下手はあって、上手くいっていないブース(お客さんが入っていない店)の共通点は、『お客さんが入っていないのに、ブースの設計を変えない』でした。
かれこれ数時間以上お客さんが入っていないのに、作品の展示方法を変えず、レジの位置を変えず、商品数を変えず、ただただブースの奥で地蔵のように座っているのです。
ブースの設計が今の形に定まるまでに、随分な時間を割いてしまった手前、簡単には変更できないのでしょう。
この時、「始めること」よりも、「変更すること」「撤退すること」の方が遥かに難易度が高いことを痛感しました。
今僕はいろんな経営者さんと接点を持たせていただいていますが、本質は変わりません。
上手くいっていない経営者さんは「初志貫徹」と「ただ何も手を打っていないだけ」がゴッチャになっていて、総じて「変更」「撤退」に奥手です。
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▼ コロナ時代
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今年の春先。
『映画 えんとつ町のプペル』の上映延期の話も上がりましたが、僕らは、毎日のようにルール変更がおこるコロナ時代にチャレンジすることを選びました。
その時、決めたことが一つあります。
それは、
「1年間準備を進めてきた広告戦略であろうと、状況が変わって、時代にそぐわないと判断したら、1秒で切り捨てる」
ということ。
事実、全国のイオンシネマをまわって、『映画 えんとつ町のプペル』のストーリーを喋るイベント(布教活動)を全国50ヶ所で予定していましたが(スケジュールも劇場も押さえていた)、状況を鑑みて、ソッコーで中止にしました。
「座席数を減らして、なんとかやる」という手段も捨てました。
未来の見通しが悪くなり、僕自身、来週の僕が何をしているかが分かっていません。
求められたのは「時代を読む力」と「柔軟性」と「スピード」、そして「覚悟」です。
準備をしたところでパーになる可能性が極めて高い時代です。
もともと「動かないリーダー」には明るい未来は待っていない(by デザフェス)ことは分かっていました。
ところが、ここに来て「さらにフットワークを軽くしろ!」と新型コロナからのメッセージ。
映画公開が迫るにつれ、残された時間の割り振りがシビアになります。
「ここからの西野の時間をどこに割くか?」で、結果が大きく変わってきます。
吉本の現場マネージャーの口癖が「確認しときます」だったので、「今しろ」と注意をしました。
「すみません。今します」と返ってくるのだから世話がありません。
#今できるのかよ
毎日あれやこれやと手を打って、残された時間も無くなってきた自分が、「どんな手を打つのか?」「何に時間を使うのか?」に興味があったのですが……最後の最後で打った手は、『えんとつ町のプペルができるまで展』と『エンドロールの公開』。
「スタッフの紹介」でした。
あれだけの広告を仕掛けておきながら、最後の最後は広告効果があるかどうかも分からない「スタッフの紹介」に時間と予算を割いています。
ここに黒西野はいなくて、ただただ純粋に、一緒に走ってくれたスタッフを紹介したくなっちゃいました。
面白いのか、詰めが甘いのか、非情さが足りないのか。
でも、考えみりゃ昔からそうで、僕は、「皆と一緒」が大好きでした。
文化祭とか超好きです。
#このサロン内に僕の同級生がたくさんいるので聞いてみてください
僕は才能あるスタッフの仕事を自慢したいし、
そのスタッフが「この作品に参加したんだよ」と家族や友達に得意気に話してくれたら、これほど嬉しいことはありません。
一人で看板を背負った方が拡散することは理解しています。
メディアに出る時は、一人でも多くの方に届ける為に、いろんな気持ちを圧し殺しながら、「これは僕の作品です」と言います。
ですが、今回は最後の最後で無理でした(笑)。
今日は、その報告です。
この分は、どこかで挽回します。
エンドロールに載った名前の分だけ挑戦があります。
スタッフ一人一人の名前を見てもらえると嬉しいです。
皆で作った映画が、まもなく公開です。
現場からは以上でーす。
【追伸】
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